レベル7
ちょっと前に読み終えていたけど、書きそびれていた。
読み終えたのは宮部みゆきさんの『レベル7』。
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1993/09/29
- メディア: 文庫
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はじめは、600Pを越える超分厚い束を見てうんざりしたけど、読んでみたらあら不思議。
アッという間でした。
というのも、電車で本書をラストスパートのところを読んでいたんだけど、間が悪く平塚に到着。
モヤモヤとしたままでは眠れそうになく、結局は布団の中で最後まで読んだ1冊。
冒頭から張られている伏線がなんともいえなくてねぇ。
最後の最後まで、本当の犯人というか理由というか予測が難しくて面白かった。
僕の記憶では初の「記憶喪失もの」だったけど、フラッシュバックの使い方も上手く、読み手も一緒になって考えてしまう。
そして、巻末にも書かれているが「ホテルニュージャパン火災事件」「精神病院・報徳会宇都宮病院でのリンチ致死事件」という歴史的大事件を盛り込んだのは素晴らしいの一言。
僕は当時のこの事件の顛末を知らないけど、もしかしたらこの本の内容のように裏では薄汚れた黒いドロドロとしたものがあったのかもしれない。
そう思うと更に深みを感じる。
宮部みゆきさんの作品はまだ数えるほどしか読んではいないが、これから「模倣犯」「火車」などにも手を伸ばしたいと思う。
けど、長編ばかりなんだよね〜この方の作品。
そこだけが辛い・・・