リフレッシュ研修会へ

t-2take2005-03-20

土曜日にベルマーレが負けてしまったので、なんとなく気持ちが乗らずピンク新聞の原稿が書けなくて夜明け近くまでかかってしまった。
なので、日曜日は昼過ぎまで惰眠を貪っていた。
本当ならば、練習試合か等々力で行われているJrユースの試合を見に行くつもりだったんだけどなぁ・・・・
で、昼を過ぎてもぼーっとTVを見ていたら携帯に1本の電話が。
協会の相棒O氏から、
「今日、湘南台でリフレッシュ研修会がありますが来ませんか?」
ってな内容だった・・・と思う。
1日ボーっしているのももったいないので、出かけることにした。
6時半には到着している予定だったけど、ちょっと遅れて会場に到着。


既に上田監督の声が聞こえる。
そう、今日のゲストは我がベルマーレの上田監督なのだ。


急いで会場に入り、上田さんの講義を拝聴。
うんうん。と頷いて聞いていた。
ベルマーレがJ2に落ちた時の事から、マカオでの話し、なでしこジャパンの話し、そして今のベルマーレへ来て現在の話し。
なかなか聴き応えのある話しでした。
お陰で、これから上田ベルマーレを観る上での参考となる考えが判ったような気がした。
面白い話しは沢山あったけど、今回一番面白かったことがある。
それは、ベルマーレの選手たちにあるビデオを見せてた話し。
上田監督の考えるサッカーのイメージに一番近い試合をチョイスして6分くらいに編集してベルマーレの選手たちに見せたそうだ。
その試合とは何だと思いますか?


それは、ポルトガルで開催されたEURO04でのポルトガルvsオランダの試合。
上田監督のイメージに(現在)一番近いのがポルトガルだとは思いもしませんでした。
そのビデオには攻守の切り替えや、ドリブル、1対1のプレーなどがまとめられていた。


そして、ビデオを見終えた僕はフッと考えた。
そう言えば・・・・・
ポルトガル代表とは共通点が多い・・・・

4-2-3-1システム
サイドバック
ボランチ


簡単にシステムで書いてみるとこうなる。

        パウレタ
        (柿本)

フィーゴ     デコ     Cロナウド
(加藤)    (坂本)    (高田)

    マニシェ   コスティーニャ
    (佐藤)    (吉野)

Nバレンテ            ミゲル
(城定)            (冨山)
   Jアンドラーデ  Rカルヴァーニョ
    (浮気)   (バリシッチ)

        リカルド
        (鈴木正)


まあ、似ても似つかない選手も沢山居るが(苦笑)・・・・


そうかぁ・・・・そうなんだ。
システムに関しては、今期採用している変則4-4-2を観れば判る。
1トップの柿本+シャドウの坂本、これはポルトガルの4-2-3-1に近い。
加えて言うならば、左の加藤、右の高田は、左のフィーゴ、右のCロナウドとなる。
選手の特性は違うが、イメージは判る。
より攻撃的なイメージでベルマーレを観ることが出来る。


そして、右サイドバック
昨年この位置には、大志、中町が起用された。
ポルトガル代表で大ブレイクしたミゲルは所属元のベンフィカでは元々FWだったが右サイドバックにコンバートされて代表にまで上り詰めたのだ。
そのベルマーレ版と考えたのが、大志だったのかもしれない。
そして、大志の代役で中町を起用してみたのも頷ける。
ポルトガルではボランチの選手がサイドバックにコンバートする例は少なくない。
ボアヴィスタのフレシャウト(元ポルトガル代表)、現ローマのザヴエル(元ポルトガル代表)も元々のポジションはボランチ(もしくはセントラルMF)だった。
なるほど。


ボランチ
ポルトガル代表は、より守備的なのがコスティーニャ、より攻撃的なのがマニシェ
ベルマーレは、守備が吉野、攻撃が悠介となる。
似ているのは、悠介の起用かな。
ポルトガル代表のマニシェは元々(まあ今でも)攻撃的な選手。
でも、ボランチの位置での積極的な守備をいとわない。
悠介にマニシェのように守備から攻撃への幅広い期待をかけていると考えられる。
この事から、ベルマーレの中心(心臓)となるべくはポルトガルの陰のMVPマニシェのように悠介がキモとなる事が言える。


そして、もう1人忘れてはいけないのがデコ。
ベルマーレでは現在、坂本のプレーするポジション。
ここは前線からの積極的な守備が求めらる。
デコの凄いところは実は守備から攻撃へ、攻撃から守備へと、その切り替えの早さと驚異的なタフさになる。
ルイ・コスタには、その守備への貢献度が欠けていたからフェリポンは1試合でデコとの交代を決断したと言われている。
上田監督も、もちろん坂本に前線からの守備を求めているだろう。
佐野(ルイ・コスタ的)のコンデションにもよるのだろうが、ファンタジスタ佐野のプレーはどちらかと言えば同系のルイ・コスタ(ムラッ気とかを含み・・・)に近い、現在、デコ役として坂本が先発で使われている理由は、献身的な守備とタフさといった要素に有るようにも思える。
まあその役は、左サイドの加藤の方が適役のようにも感じるけどね。
どうだろうか?


まあ、他にも細かい点で気が付いたことがあるけど、それは内緒。
企業秘密とさせて頂きます。
これは僕個人がライターとしてこれから観戦する際にも重要になると思うしね。
まあでも、ポルトガル代表の試合を観れば、なんとなく見えてくるもんは多いと思うよ。マジで。
現在、欧州で最も流行しているシステムや考えを日本風にアレンジし、J2に合ったバージョンにすることで上田監督らしさと勝てるサッカーに繋がっているのかもしれない。



しかし、こんなところでポルトガルの話題になるとはねぇ。
今度、上田さんに色々と聞いてみよう。


また、上田さんの後には、マリノスの木村さん(和司さんじゃないよ)のお話。
こちらはチェコの育成部門の話しでした。
こちらも大変為になる話しで、うんうんと頷くばかりでした。
チェコの指導方法で世界ランキングが上がるかどうかは判らないけど、そういった考え方もあるのだという新たな発見だった。


とにかく指導者のための講習会だったが、僕にも非常に有意義な講義でした。
協会の広報していて役得役得。
普通のライターさんじゃぁなかなか見れないもんね。


さて、写真はその上田さん(残念だったのは、今日はオヤジギャグ無かった事)。
ダンディーですねぇ。
ちなみに、受講者の中には井原コーチの姿も。