クロスファイヤ

クロスファイヤって書くと野球好きな人も反応しそう。
サイドスローの投手が、利き腕の対角線上のベースの角をかするようにストライクを投げ込むことらしいね。
かつての、角、鹿取・・・最近では潮崎・・・古いなぁ。


で、本題。
クロスファイヤ(上)(下) 宮部みゆき著。

クロスファイア〈上〉 (カッパ・ノベルス)

クロスファイア〈上〉 (カッパ・ノベルス)


クロスファイア (下) (カッパ・ノベルス)

クロスファイア (下) (カッパ・ノベルス)

上下刊は長かった…
とは言え、内容には満足。
産まれついての念力放火能力(パイロキネシス)という超能力的なものはちょっと突拍子もないような感じだが、主人公がその能力を使って起こす社会的粛正と苦悩。
そして、その事件を追いかける刑事と過去。
そして、そこに更に絡むのが主人公と同じ意志を持つという「ガーディアン」という組織とが絡み合って物語を更に深いモノにさせる。
実に人と人の関係が絡み合っていて面白い。
巻末にも書いてあったが、「鳩笛草―燔祭・朽ちてゆくまで」という先に書かれた短編を読んでおくと更に面白かったんではないかなぁと反省。
まあ、それは本を読む上では仕方がないことなんだけど。
いつかまた「鳩笛草―燔祭・朽ちてゆくまで」を読んだときにふ〜んと思えるからそれはそれでね。


宮部みゆきさん。
本当に魅力的な文章で想像力だ。
こうはなれんなぁとため息が出た。